TOEIC750点から2年で通訳案内士に合格した勉強法【後編】

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こんにちは、ミントです!

私は2年かかって全国通訳案内士試験に合格することができました。

本格的に勉強を始めたのは2018年1月、夫のイギリス駐在の任期が終了し日本に帰国してからのこと。

通訳案内士は国家資格であり、一次試験(筆記)は「外国語(英語)」「日本地理」「日本歴史」「一般常識」「通訳案内士の実務」の5科目に合格せねばなりません。

そして2次試験(口述)では、外国語の通訳とプレゼンテーション。

ミント
ミント

当時、TOEIC750点だった私がチャレンジするには少々ハードルが高い試験でした。

初めて受験した2018年は「日本地理」「日本歴史」「通訳案内士の実務」の3科目に合格しましたが、「英語」と「一般常識」は不合格。

「英語」なんて54点しか取れず、合格基準点の70点までどう引き上げたらよいか途方に暮れていました。

でも苦手科目の英語は思い切って通訳案内士試験対策スクールのお世話になったおかげで、翌年の一次試験(英語)では80点を取り、二次試験も一度でパスすることができました!

ミント
ミント

合格への道のりは楽ではありません。

でも、不可能ではないんです!

この記事では「当時の勉強法」と、「もしまた受験するならどんな勉強をするか」について【前編】【後編】に分けてお伝えします。

【前編】では一次試験のことを、この記事では【後編】として二次試験のことをお話ししていきますので、お時間のない方はどちらかご興味ある方だけでもぜひ覗いてみてください。

これから通訳案内士試験にチャレンジされる方へ、合格への道筋が少しでも見えてくるようなお手伝いができればと願っています。

こんな方に読んでほしい

◇ 通訳案内士試験にチャレンジしてみたい

◇ 何をすれば試験に合格できるか分からない

◇ 合格した人の勉強法が知りたい

記事を読んでいただく前に・・・

苦手な科目は人それぞれ、試験勉強を始める時の学力も個人差があります。

従って、ここで紹介する内容も一つの例としてご覧いただけたら幸いです。

また試験概要については改定される場合があるため、観光庁のHPにて最新の情報をご確認ください!

2次試験内容(プレゼン&和文英訳)

2次試験は外国人旅行客の関心が強いテーマについての知識、語学力、そしてガイドとしての実践的な能力が試される試験になっています。

私の記憶を元に、2019年度の2次試験を再現してみました。

①プレゼンテーション

試験官
試験官

今からプレゼンテーションのテーマが3つ書かれた紙を手渡します。

その中から好きなテーマを1つ選び、メモを取りたければ取り、30秒以内に話し始めて下さい。

持ち時間は2分です。

<テーマ>

①軽井沢 ②千羽鶴 ③テレワーク

②和文英訳問題

試験官
試験官

今から言う日本語を英語に訳して下さい。

メモを取っても構いません。

「日本は四季がはっきりしており、秋の紅葉は観光の大きな楽しみの1つとなっています。1日の気温の寒暖差が大きいほど、また太陽の日差しが強いほど紅葉は鮮やかになります。有名な紅葉の名所としては、奥入瀬、日光、箱根、京都があります。これらの場所には国内外から多くの観光客が訪れます」

試験本番では考える時間がほとんど無いので、事前にあらゆるテーマについてスピーチできるように準備しなくてはなりません。

もちろん外国人試験官からの質疑応答もあります。

1次試験を無事通過したとしても、2次試験にすんなり合格できる自信なんてありませんでした。

ミント
ミント

2次試験の準備はできるだけ早く始めよう…!

そう思った私は2018年度の1次試験が終わった直後、ESDIC英語能力開発アカデミーの「英語2次セミナー」という2次試験対策講座に申し込んだのです。

「まだ1次試験も通過していない段階で、2次試験の対策なんて考えられない…」と思われるかもしれません。

でもスクールに通うかどうかはさておき、スピーキングが苦手だったり日本事象の知識があまりないという方には、とにかく早めの着手がおすすめです!

ミント
ミント

2次試験対策は、1次試験対策にも通じるので無駄にはなりません!

通訳案内士試験対策スクール(ESDIC)で学んだこと

日本事象を適切に伝える英語表現

日本固有のモノ・コトを英語で伝えようとすると、「これなんて言うの?」と戸惑うことが頻繁にあります。

また仏教の宗派の開祖は「The founder」で、生花などの芸道の開祖は「The originator」なのですが、細かいニュアンスの違いなどあまり意識していなかったりします。

通訳ガイドの英語力は人それぞれだし、試験に合格していれば一定の能力はあると認めてもらえるのは事実。

でも「本当に自分の英語は、自分が伝えたいと思っていることを相手に伝えられているか?」と考えた時、自信を持ってそうだと言えない私がいました。

野望を抱く
ミント
野望を抱く ミント

もっと自分の英語力を高めて、ゲストから指名されるようなトップガイドになりたい!

ESDICの教材に書かれている英語表現は少し難しい言い回しもあるので、全部を使いこなすことはできないかもしれません。(試験準備としては自分の言葉で書いた文章の方が断然良いと思います)

でも試験に合格した今でも、それらの教材を読み返すと「そうか、この言い回しを使えば簡潔に伝わるんだ」と多くの学びがあり、信頼のおける貴重な情報源なのです。

試験対策としてはもちろん、中長期的にガイドとしての英語力を高めたい場合にも通訳案内士試験対策スクールはおすすめだと思いました。

ポイントを押さえた試験対策

私はもともと日本事象について詳しい方ではなく、海外に住んで初めて日本文化に興味を持った人間です。

そんなわけで、恥ずかしながら自分の頭の中には知識のストックがほとんど無い状態でした。

周りにはこの試験にチャレンジした人もおらず、情報といえばブログから得られる体験談くらい。

2次試験に合格するために、外国人旅行客の方が興味を持ちそうなトピックを調べ、英語で話せるように原稿を書き、スラスラ話せるように練習する…

これを全部自力でやるのはかなり厳しく、何から手をつければ良いかも分かりませんでした。

ミント
ミント

私が申し込んだ ESDIC英語能力開発アカデミー の「英語2次セミナー」はプレゼンと和文英訳の練習を少人数で行うグループレッスン。

ベテランの先生方が作成するテキストには、その年に出題しそうなトピックス&解答例が載っています。

何から手をつければ良いか分からない私にとっては本気でありがたかった!

そして2019年度の一次試験に無事通過した私は、もう一度「英語2次セミナー」に申し込みました。

ミント
ミント

何がなんでも2次試験に一発合格したかったのと、2018年に受講した際に自分の知識&英語力不足を痛感したのが理由です。

スクールに通って良かったと思うことは数え切れないほどありますが、先生方や他の受講生たちと出会えた事でモチベーションを保てたことと、合格できるレベル感と勉強法を知れたのは大きなアドバンテージだったと思います。

ミント
ミント

ガイドの仕事を始めたら、いつか先生にお礼のご報告をしたいな〜

やってよかった試験対策

【プレゼン】自分の言葉で原稿を作る

誰かが作った文章って、どんなに分かりやすく書かれていても暗記しにくくないですか?

それに試験本番では緊張しているので、とっさに口から出るのは他人の言葉よりも「自分の言葉」だと思うんです。

だから、どれだけ時間が無くても、遠回りに思えても、書籍やスクールの教材などを参考に「自分の言葉」でスピーチ原稿を用意することをおすすめします。

ミント
ミント

でも「定義」だけはポイントを外さないために、書籍やスクール教材をそのまま暗記しました。

(例)「お寺」→「Tera is a Buddhist temple(寺は仏教寺院のことです)」

できるだけ多くのテーマについて、試験官からの質問も想定しつつ準備しました。

ものすごく大変だったけど何より自分の勉強になるし、実際にデビューしてからも役に立つ「財産」になると思っています。

【プレゼン】色んなトピックに使い回せるテーマを準備する

例えば「お寿司」について2分間プレゼンしようとすると、お寿司の概要、材料、作り方、ネタ、食べ方の説明、というふうにどんどん詳しい説明が必要になってきますよね。

でも、1つのお題ごとにそんなに準備時間をかけられないし、覚えるのもかなり大変です。

手を抜きたい
ミント
手を抜きたい ミント

なら、テーマを2つ組み合わせて2分にすればよくない?

そう考えると気持ちがだいぶラクになりました。

「お寿司」や「すき焼き」というお題が出たら、「和食」の話につなげる。

「七五三」や「ひなまつり」と言うお題が出たら「着物」の話につなげる、といった具合です。

色んなお題に使いまわせるテーマを考えたり、困った時に間を持たせる雑談(←自分の体験談など)も用意しておくと安心です!

ミント
ミント

海外からのゲストに日本を紹介する時に、一般的な話をするだけでなくガイドの個人的な体験談も交えるととても喜ばれるそうですよ

【和文英訳対策】レコーダーに日本語を吹き込んで練習

私はESDICテキストの、和文英訳練習問題の日本語の文章(3センテンス、1分くらい)をレコーダーに録音しました。

全部で70個くらいあったかと思いますが、1つずつ再生しては止めて、すぐに訳すことをくり返しました。

できるだけ本番と同じような環境で練習するために始めたこの練習、レコーダーに自分の声を吹き込む手間はかかりますがオススメです。

最初は笑えるほど出来ませんが、だんだん部分的に訳せるようになり、試験本番でも「最初の一言が出ない!」という事態は回避できるくらいの実力はついた気がします。

本番を乗り切る「小さなコツ」

何があっても沈黙しない

二次試験の練習をしていたとき、オンライン英会話講師から言われたのが「沈黙されると気まずい」でした。

こちらは必死すぎてそこまで気が回ってないけど、聞き手の気持ちになってみると確かにそうかも。

そんな時は「well….(えっと)」「What I mean is…(私が言いたいことは…)」と英語で時間稼ぎをすると好印象なんだそうです。

間違っても「えーっと」「うーーーん」「あれ何だったっけ?」などど口走らないようにしましょう…(←自戒)

難しい言葉はなるべく使わない

一次試験の読解問題では英検準1級〜1級レベルの単語が頻出するものの、2次試験ではガイディング力が試されています。

「分かりやすいこと」が大事なので、何事においても Simple is the best 。

現在完了形なんかもミスにつながりやすいので、避けた方が無難だと思われます。(私だけかな?)

せっかく難しい文章を組み立てても、減点されたら悔しいです。

 ミント
 ミント

結論:もともと難しい英語が苦手な私は、普段通りでよかった。(笑)

もしまた二次試験を受験するなら・・・

ESDICで「英語2次セミナー」を受講したいです。

ベテランの講師の先生に自分の英作文を添削してもらったり、他の受講生からも気付きをたくさん得られるからです。

それに、何よりもESDICの2次セミナーテキストが欲しい!

でも実はスクールに通う以外に「もっとやっておけばよかった!」と思った事があります。

それは日本事象280選(ESDIC教材)または、日本的事象英文説明300選(ハロー通訳アカデミー教材)を何周も聞いてシャドーイングをして頭に叩き込んでおくことです。

全部は無理でも、文化、宗教、食べ物くらいはもっとやっておけばよかった。

二次試験への足がかりになるのはもちろん、試験に合格していざ通訳案内士の仕事をしようと思った時に、あの内容が頭に入っているといないとではスタート地点が全く違います。

ミント
ミント

試験勉強中は恐ろしいほど頭に入らなかった「日本事象280選」でしたが、あれは試験にも、その後のキャリアにも必要不可欠なものだと痛感する今日この頃です。

まとめ

2次試験に合格するには「日本事象に関する幅広い知識」、「英作文の力」、そして覚えたことをアウトプットする「練習」が不可欠です。

私は、当時の自分の英語力では独学での合格は厳しい、と判断しました。

その一番の理由は「英作文の力」不足。

例えば、「インスタ映え」を英語で簡潔に説明しようとしても全く言葉が浮かびません。

仮に自分で英作文したとしても、それが正しいのかが自信がないんです。

きっとこれが英検1級やTOEIC900点を持っている人との違いなんだと思いました。

ミント
ミント

ちなみにインスタ映えは、

photogenic enough to be uploaded

と表現できます。

それじゃ英語力が足りない人は諦めなければいけないかというと、そんな事はないと思います。

試験勉強を続けながら英語力を伸ばすことは可能だし、試験本番までに合格レベルに持っていけば良いんです。

私はTOEIC750点レベルからのスタートでしたが、試験勉強中に受けたTOEICでは875点。

さらにESDICで英語の講座を受講した結果、2年で合格することができました。

試験勉強は苦しかったけど、こんな自分でも頑張ったらできるんだ!と大きな自信につながったし、自分がここまで興味を持ち、楽しみながら頑張れる事を見つけたのが本当に嬉しいのです。

ミント
ミント

これからチャレンジされる方々を心から応援しています!!

合格への道がひらけますように!!!